高齢者の自立支援には4つの基本ケアが必要とされています。
水分ケアとは、高齢者が適切な水分量を摂取することで、脱水や便秘などの予防や改善を図るケアです。一日に約1.5リットルの水分を摂取することが目安とされています。水分摂取量は個人差があるので、尿量や口腔乾燥などの状態を見ながら調整する必要があります。また、水分は食事中や食後に摂取するよりも、食間に少しずつ摂取する方が効果的です。
食事(栄養)ケアとは、高齢者がバランスの良い食事を摂取することで、栄養不足や肥満などの予防や改善を図るケアです。一日に三食を規則正しく摂取することが基本とされています。食事内容は主食・主菜・副菜・果物・乳製品など、バランスよく栄養を含むことが望ましいです。また高齢者は咀嚼力や消化力が低下傾向にあるので、食材の切り方や調理法にも配慮する必要があります。
排便ケアとは、高齢者が正常な排便リズムを保つことで、便秘や下痢などの予防や改善を図るケアです。一日に一回以上の排便を目指すことが重要とされています。排便に影響する要因としては、水分摂取量や食物繊維の摂取量、運動量などが挙げられます。これらの要因を適切に管理することで、排便リズムを整えることができます。
運動ケアとは、高齢者が適度な運動を行うことで、筋力や柔軟性、バランス感覚などの維持や向上を図るケアです。一日に30分程度、歩行や自転車など心拍数を上げる有酸素運動を行うことが推奨されています。また有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングやストレッチングなども併用することで、より効果的な運動ケアになります。